【第4話】エフェクター


実はわたくし・・エフェクターを一切使っていません!昔はたくさん使っていましたが随分前に使うことを辞めました。引退です!^^

今回の薀蓄はベースでエフェクターを使うには困難があるよ・・といった話です。決してエフェクターの有効活用方法を解説するコラムではありませんので悪しからず。。。


まず始めにギタリストがエフェクターを使うのと、ベーシストがエフェクターを使うのは、まったく別次元の事だと思って下さい。アンプから出た音でPAをするギターと、アンプから音が出る前にPAをするベースでは、音作りのノウハウがまったく異なるのです。普段皆さんがエフェクターやプリアンプなどを使う場合、どうやって音作りをしますか?恐らくアンプに繋いで音作りをすると思います。でも・・残念ながらこの方法ですとラインの音(PAに送られる音)は、狙った音とはかけ離れた世界になっているのです。


ギターはアンプから出た音をマイクで拾って録音したりPAする訳ですから、エフェクターの音作りもアンプから出た音で判断すれば万事OKです。でもベースはDIを使って録音したりPAをしますよね?ここが問題なんです!ベースアンプから出た音でエフェクターの音作りをすると、ラインの音(PAに送られる音)はかかり過ぎになってしまいます。逆にラインの音でエフェクターの音作りをすると、アンプから出る音は物足りなさを感じます。つまりアンプの音とラインの音には大きなギャップが生まれてしまうのです。実はこのギャップを埋める事はとても困難なのです。では何故このような現象が起こるんでしょうか?


まずライブ・コンサート会場でお客さんが聴いてる音はPAスピーカーからの音です。PAスピーカーは歌・ギター・ドラムなど、すべての楽器を再生しなければならないため「フラットな特性」のスピーカーがマウントされています。ところがベースアンプのスピーカーは、ベースを再生するためだけのものなので「ベースのオイシイ帯域が強調された」スピーカーがマウントされています。聴き手と演奏者が異なる特性のスピーカーでベースの音を聴く事になるので大きなギャップが生まれる訳です。ベーシストにとってエフェクターの音作りは、このような点を踏まえて考えなければなりません。


僕がこの問題の対策方法として実際にやったのが、ライブでベースアンプを使わないという荒技です!演奏者が聴き手と同じ特性のスピーカーでモニターしてれば問題は無いと考えたので、ステージではPA屋さんが用意してくれるモニタースピーカーだけで演奏してました。但、この方法は皆さんにとってはなかなか実践できる事ではありません。ライブハウスなどの比較的小規模な環境の場合、ステージ上のアンプの生音だけでバランスが取れてしまうので、ベースの音は殆どPAされていないのが現実です。この点を踏まえればベースアンプの音を基準にしてエフェクターの音作りをすれば問題無いかもしれません。でもライブ会場が大きくなればなるほど、ラインの音とアンプの音のギャップに悩む事になります。これベーシストの宿命です。


ベースでエフェクターの音作りをする際はベースアンプではなくミキサー・ヘッドフォン環境をお勧めします。理由はもうお分かりですよね?自前のDI(ダイレクトボックス)があるとローインピーダンスで音作りをする事ができるので、ステージとほぼ同じ環境になります。なかなかスッキリした結論が出ない問題であるって事がお分かり頂けたかと思います。これは僕がエフェクターから足を洗った理由のひとつでもあります。